敏感肌スキンケア

敏感肌のための「紫外線・日焼け止め製品」知識まとめ

スキンセラピストよーこ
スキンセラピストよーこ
こんにちは!スキンセラピストよーこです。フェイシャルケア歴20年。日々、お肌のお悩み相談を受けたり、敏感肌向けの化粧品を作ったりしています。

紫外線はお肌に良くないということが言われています。特に敏感肌の場合には注意が必要です。
美肌再生フェイシャル塾の中ではこんな質問が寄せられています。

敏感肌さん
敏感肌さん
日焼け止め製品は痒くなります。自分もそうですが、子供の肌も敏感で日焼け止めを使うのが心配です

最近は、小学生になる前の
保育園ママからも質問されます。

どんな紫外線ケアをすればいいの?
日焼け止めで肌荒れしてしまう?
どの程度なら自分や家族の健康が守れるのか?

敏感肌のために知っておいてほしい知識をまとめました。

紫外線によって敏感な肌はどうなるのか?

そもそも紫外線とは太陽光に含まれる光の一種です。
私たちの目に見える光(可視光線)と目に見えない赤外線、紫外線があります。そのうち紫外線は1番波長の短い光で、さらにUVA、UVB、UVCにわかれます。実際に地表に届くのはUVAとUVBです。

UVAは・・・
波長の長いUVAは地上に届く紫外線の約9割を占め、真皮層中層までに到達します。日常の生活でガラス越しや雲も通り抜けて肌に影響を与え、皮膚のメラニンを増加させたり、肌の弾力繊維を変性させてシワやたるみの原因を作ります。敏感肌でもともと赤みがある場合にはその炎症を促進することもあります。

UVBは・・・
波長の短いUVBは主に表皮層にダメージを与え、炎症反応を引き起こし、赤みやしみ、そばかすを引き起こします。また直接的に細胞のDNAを傷つける作用があります。敏感肌の場合には肌の乾燥が急激に進み、かゆみを引き起こすこともあります。

本来、肌の正常な機能として、この紫外線から身を守ることができます。
その肌の機能を「バリア機能」と呼びます。

肌の新陳代謝によって丈夫な細胞の層が紫外線を跳ね返します。
ちょっと買い物に出る、くらいの紫外線量であれば
適切な日焼け止め製品を使用し保湿をすれば問題ありません。

しかし、このバリア機能が低下している敏感肌の場合には別です。
そもそもバリア機能が整っていないため、
紫外線から受ける影響は正常肌の比ではありません。

このように敏感肌であれば積極的に
紫外線からは肌を守ることが大切です。

日焼け止め成分の種類と特徴

市場には本当にたくさんの日焼け止め製品があるので
目についたものから試すしかないの?と途方に暮れてしまいます。

ここではまず、どの成分にはどんな特徴があるのかを整理しましょう。
日焼け止め製品には主に紫外線吸収剤、紫外線反射剤が配合されています。
それぞれについて解説します。

紫外線吸収剤とは?

紫外線吸収剤は紫外線を吸収し皮膚の上で熱エネルギーに変換して日焼けを防ぎます。正常肌の場合にはこの熱エネルギーの影響はあまりないと考えられていますが、バリア機能が低下している敏感肌の場合にはこの影響があると私は考えています。

ベンゾフェノン系
ケイ皮酸系
サリチル酸系
安息香酸系
ジベンソイルメタン系

2019年にアメリカのFDA(米食品医薬品局)が紫外線吸収剤について再調査を行うことを指示しました。その理由は「使い続けることで体にどんな影響が出るのかわからない」ためです。FDAの発表した結果には肌から吸収されているということがわかったからです。

私はこの結果がはっきりするまでは特に敏感肌や小さなお子様の使用は控えたいと考えています。

紫外線反射剤とは?

いわゆるノンケミカル処方とパッケージにも記載されているタイプの日焼け止めに配合されています。名前の通り、紫外線を鏡のように反射して防ぎます。吸収剤と違ってその効力は持続するので塗り直しが必要ありません。反射材は白い粉です。そのため高度な技術で成分をナノレベルまで微粒子化したり、透明に見せるようにするのですが、どうしても白浮してしまうなどの使いにくさもあります。

酸化チタン
酸化亜鉛

酸化チタン
酸化亜鉛

敏感肌の場合にはこの成分が肌に触れることで痒みが出る場合があります。最近では亜鉛アレルギーを持つ方もいらっしゃいます。その理由として、まずバリア機能が低下した敏感肌の場合には肌に隙間があります。そこに微粒子化した日焼け止めを使用することはアレルギーのリスクを高めることになります。

ヨーロッパでは微粒子化した紫外線反射剤の使用を制限する国もあるくらいです。肌荒れをしている、赤みがある、という場合にはあまりサラサラしたものではなく、粘度が高くて伸びが悪いものが良いかもしれません。サラサラしたものは肌馴染みがよく、隙間に成分が触れやすいからです。

いずれにしても敏感肌の場合には紫外線ケアは絶対に必要ですが、
日焼け止め製品だけでケアをするのには限界があるということを忘れないでください。

帽子や日傘など化粧品に頼らない方法も合わせて行いましょう。

私が敏感肌の方がスキンケアでまず行なって欲しいことをこちらにまとめました。

敏感肌のための紫外線対策とスキンケア敏感肌でかゆみ、赤み、ひりつきがある時に紫外線対策をどのように行えば良いのか、敏感肌から卒業したスキンセラピストが徹底解説!日焼け止めよりも大切なこととは?...

まとめ

敏感肌が知っておくべき紫外線の知識をご紹介しました。
乾燥もバリア機能が低下しているサインです。そこからアレルギーのリスクも高まってくるならば、日々のスキンケアで積極的に肌を整えていきたいですね!もし、どんなケアをしてもなかなか肌が整わないという時には美肌再生フェイシャル塾に参加して私と一緒にスキンケアをしましょう!